感謝!

わたしがジュンク堂池袋本店と同じくらい大好きな、ロゴの青白コントラストがまぶしいリブロ池袋が
今月20日をもって閉店するということで!最終日に行ってきましたよ!
いつも混んでいる書店ですが、この日はいつにも増して混雑していて
会計待ちの行列も入口から蛇みたいに伸びまくった大行列ですごかった。
この数時間後に閉店とかまったく信じられなかったけど、
レジで店員さんの名札についてた「40年間ありがとうございました」の文字でドカンと実感わきました。
わーん。
わたし書店は大型小型を問わず好きですし
膨大な品数誇るお店からオレ様平積みまで幅広くおいしくいただいてますけど、
リブロ池袋に対しては愛のバロメーターも熱量もすぽーんとアップしててレベルがちょっと違う。
埼玉の奥地に生まれ育ったわたしが最初に体験した(あえて体験と言います)大型書店が
池袋東武の旭屋書店で、その次がリブロ池袋だったのでした。
あああ職場が都内だったとき毎日のように通っていたリブロ池袋が、
大山のぶ代さんや上橋菜穂子さんにサインをいただいたリブロ池袋が、
からすのパンやさんの朗読聴いたリブロ池袋がー!
新宿のジュンク堂や渋谷のブックファーストが閉店したときも悲しかったけど
リブロは小学生の頃から当たり前にあった書店なので悲しみが大きすぎる。
こう、慣れ親しんだ家や学校が跡形もなく取り壊されるみたいな、そんな気分。

西武池袋線側の入口からリブロへ向かって歩いていくと、最初に目にする明るい柱。
先月から多くの作家さんが訪れてメッセージを寄せておられるのがtwitterに上がっていました。
3月に閉店が発表されてからわたしも意識して行くようにしてたんですけど、
ここ通るたびに柱のメッセージが増えていて泣きそうだった。

谷川俊太郎さんのサイン。
他にも長友佑都さん、高橋源一郎さん、上野千鶴子さんなど寄せ書きがいっぱい。
つぶやいてる作家さんやニュースのまとめができていましたのでどうぞ→こちら

子どもの頃からの思い出いっぱいの児童書売り場「わむぱむ」。
壁にはぐりぐら、ババール、ノンタン、はらぺこあおむし、エルマーと龍、星の王子さま、
11ぴきのねこなど絵本のキャラクターたちのシルエットが別れを惜しんでおりました。
備え付けの用紙に影絵になってるキャラクターの名前を書くとプレゼントがもらえるクイズとかやってて
わむぱむスタッフさんは最後まですごい。
最後のわむぱむ通信(7/20号)をもらってきたら
「子どもの世界を360°見渡せるような売り場をつくる」ことがわむぱむの目指したものと書いてあり
ああ、本当にそうだったなあと思いを馳せるなど。
児童書の新刊はここへ来ればほぼ揃っていたので好きな作家さんの新刊チェックとか
仕事の選書の参考にするのにも定期的に寄らせてもらってたし
(カタログも使いますけどやっぱり実物をめくる方が内容がわかって納得して選べたりするのです)
ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんや富安陽子さん、高楼方子さんの他たくさんの本を買ったな…。
絵本ときどき立ち読みしててごめんなさい。大好きです、絵本…。

閉店前の1ヶ月だけ2Fに復活していた詩の書店「ぽえむ・ぱろうる」にも
谷川俊太郎さんのメッセージが。
詩の本のスペースこれだけとれる書店って専門店でもない限りあまりよく知らない…。
営業不振で閉店するわけではないから店員さんたちも残念だろうなあ。

1Fのカルトグラフィアで開催されていた「本棚から見る、リブロ池袋本店の40年」展。
セゾン時代からの40年間を本と年表で振り返っていました。
このスペースのフェアは毎回テーマがおもしろかったけど、これも最後。
わたしはセゾン時代はよくわからないけれど、
2階までだった書籍館が90年代後半に4階まで増えたときは心の底から感動したぞ!
それまで人文書・児童書・コミック売り場を階数で記憶していたから慣れるまで迷子になったぞ!
(でもすぐ慣れて半年後には目をつぶっても店内歩けるようになった)
たくさんの本とわたしを出会わせてくれてありがとうございましたリブロ池袋。
時間がなくて閉店時間まで店舗にいられなくてごめんなさいリブロ池袋。
スタッフの皆様最後まで本当に本当にお疲れさまでした。
午後9時の閉店の様子もTwitterで見ることができました…ありがたい世の中です。
こんなに盛大にフィナーレが行われるなんてすごい。
あのフロアは来月には三省堂になりますが、リブロ池袋店の店長さんは閉店のあいさつで
「いつかまた池袋に戻ってきます」と…力強くおっしゃったそうで…。
書店にもいろいろドラマがあるものです。

ごそごそとゲット。
1巻から買ってるのと、ジャケ買いと、買おうと思ってて忘れてたけど
棚の間をぼんやり眺めていたら再会したので買ったのと。
リブロは新刊の入荷数も豊富ですけども、十年二十年前の本とか普通に置いてくれてて
何というか「ここへ来れば20~30年くらいの出版物の歴史がわかる」書店だったなあ。
最終日まですてきな出会いをありがとうございました。
そして29日には三省堂書店がやってくる…。
せめて本屋さんが続いてくれるというのは本当に有難いしうれしい。オープンしたら行きます。

「風神雷神図屏風Rinne」光琳・乾山編その12。11はこちら。
光琳が乾山の工房を訪ねています。
乾山「景徳鎮の氷裂文がきれいだったからやってみたんだ~すごくうまくいったの」
光琳「そりゃいい、大事なのは心だ。自分で美しいと思ったように絵付けするのが一番だよ」
乾山「うん。兄ちゃん次いつ来れる?」
光琳「明日」
乾山「早っ」
光琳「できるだけ来る。内蔵助が戻って来るのが9月だから、それまではな」
乾山「……行くことにしたの」
光琳「ああ」
乾山「東下りだね」
光琳「道中、八橋を見てくるよ。…家のものをあっちへ運ぶから、しばらくは行ったり来たりになるが」
乾山「忙しいね。多代さんたちは」
光琳「江戸の家が落ち着いたら呼んでくれって」
乾山「はは、それがいいね」
光琳「何かあったら文で知らせろよ」
乾山「うん。兄ちゃんも書いてね」
乾山が景徳鎮に取材したという色絵石垣文皿は1700年前後に制作されたとされ、
現在はMIHO MUSEUMが所蔵しています。
鳴瀧窯ほか御庭窯など忙しい乾山に、光琳はたびたび手紙を書きアドバイスをしています。
乾山が二条家から注文を受けろくろを回していた時には
「自らの心より出てし正しき貴志の工を祈り申者也(自分が美しいと思ったものを絵付しなさい)」と書き送っています。
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